開催中

三重県立伊勢工業高等学校 建築製図・模型展「故郷の海と風土」

2025.11.1(土)~12.7(日)

今年で4回目となります、三重県立伊勢工業高校建築科のOBと生徒さんによる、建築製図、模型展。今年は以下の様な内容の展示がされます。

展示は大きく2つのコーナーで構成されます。

一つ目のコーナーでは、展示タイトルの「故郷の海と風土」の「海」に関連し、伊勢工業高校建築科の卒業生、岸夕海さんが高校から大学で制作した「海」にまつわる建物の模型や図面を展示します。

二つ目のコーナーのテーマは「風土」。現役の建築科の生徒たちが制作した、故郷にまつわる建物の模型や図面を展示します。各々が故郷にどのような思いや願いがあるかを見ていただきたい!とのこと。

伊勢工業高校建築科の生徒さんは、建築を考えるにあたり、地域の地形、環境、産業、コミュニティ・・・、さらには建築を利用する人たちについても深く調査し、建物をめぐるストーリーから作ります。精巧な完成度の高い模型や図面は見ごたえがあるのは当然のことながら、ストーリーを通して、私たちにいろいろなことを伝えてくれます。建築に興味のない方でも十分楽しんでいただける展示です。

ふのりと日本人〜暮らしを繋ぎ、文化を繋ぐ海藻。〜

2025.12.20(土)〜2026.3.31(火)

*会期中の休館日:2025.12.26~12.30

海女などの漁村の人々が採集する海藻「ふのり」は、古代から日本人に食用だけでなく「糊」として広く活用されてきました。

江戸時代の記録には、女性の髪の整え、布織物製作、難産時の滑胎、漆喰などに活用されていました。

また和服の洗い張り、唐紙の製作、筆の穂先整え、大相撲の関取が付ける「さがり」などもふのりの糊が使われています。

ここ30年程前からは、掛け軸や絵画などの文化財修復にも用いられ「フノリに代わるものはない」とまで言われています。

また近年では、健康食品としてみそ汁の具材、海藻サラダなどでの用途が多くなってきています。

 

全国各地で行われていたふのりを加工して保存する伝統は、現在、伊勢市東大淀町内の二か所で行われているだけで、ふのり資源の減少や加工作業員の高齢化などの問題もあって、その存続が危ぶまれています。

 

特別展では、ふのり利用の歴史とその多様性、加工法とその道具類、文化財修復の現状などを展示・紹介することで「ふのり」の加工技術とその利用に関心を寄せてもらい、加工業の存続の道を考えるきっかけになることを目的として企画しました。

 

 

■助成:岡三加藤文化振興財団

■協力:

協力団体等:株式会社大脇萬蔵商店、北村物産株式会社、伊勢丸い水産株式会社、

大豊和紙工業株式会社、小切間建設工業株式会社、角仙合同株式会社、旧長谷川治郎兵衛家、

松阪もめん手織伝承グループゆうづる会、むらた表具店、熊野筆事業協同組合、

塩沢織物工業協同組合、公益財団法人日本相撲協会相撲博物館、

一般社団法人師国宝修理装潢師連盟、鈴鹿市文化振興課、京都市文化市民局元離宮二条城事務所、東京文化財研究所、奈良文化財研究所、文化庁文化財第一課