特別展「ボラが消えた!どこいった?〜食卓の人気者だった魚はいま」


【会 期】2016年12月17日(土)〜2017年4月18日(日)
【場 所】海の博物館 特別展示室    

   

ボラはかつて、三重県でもアジやサバの倍以上もとられていた、沿岸漁業の主役であり、旬の季節には庶民の食卓をにぎわせる大衆魚でした。また「名吉(なよし)」とも呼ばれ、家の慶事や地域の祭礼でも珍重されるおめでたい魚です。しかし、漁師の減少、漁業形態・流通環境の変化とともに次第にボラ漁は縮小し、高度成長期の海洋汚染により、海底の泥からエサを探すボラは“油臭い魚”として誤解を受け、決定的な打撃を受けます。同じようにして、魚食文化の衰退とともに食卓から姿を消した魚もたくさんいます。本展では、漁民の生活をながらく支えてきたボラ漁への理解を深めるとともに、ボラという魚のフィルターを通じて見えてくる、海を取り巻く様々な問題・課題を知っていただきたいと思います。


漁民と食卓を支えたボラ漁
網のなかではねるボラの大群 
@漁民と食卓を支えたボラ漁
三重県沿岸で営まれた様々なボラのとり方や、漁の肝となった“魚見(あらみ)”について、またボラに由来する言葉などから日本人に親しまれてきた魚であることを、漁具や古文書、模型、映像などで紹介します。
   
ボラのへそ 
 珍味 ボラのへそ

A食べてよし、飾ってよしのボラ
ボラが庶民に愛されたのは、“安くてうまい”魚だったからです。また食べるだけにとどまらず、出世魚でおめでたい魚でもあるので、地域の祭礼や結婚など人生の慶事でも頻繁に顔をのぞかせてきました。ここでは全国のボラ料理や祭礼での使い方、伊勢神宮とボラの関係などについて古文書や絵馬、模型などで解説します。

   
環境汚染とボラ漁・ボラ食の消長 
 油にまみれた海のボラは…

B環境汚染とボラ漁・ボラ食の消長
河口や沿岸付近では海底の泥から有機物をこしとって食べるボラは、人が海を汚せばその影響をまともに受けてしまいます。昭和30年代から40年代、高度経済成長とともに進んだ海洋汚染は、ボラに“臭い魚”のレッテルを貼ってしまいました。新聞記事やポスターなどから、海の環境と私たちの食を守る大切さを学んでいただければ幸いです。

   
   


コンテンツにもどる